人気ブログランキング | 話題のタグを見る

建築馬鹿の日記 ・ 青い鳥篭

  U65、現場は、地下壁配筋も終り次の工程へ、地下型枠~1階スラブ配筋~地下立上がりコン打設の流れとなる。この時点で提出する届出書類がある。足場の設置届け(機械等設置届)で管轄労働基準監督署へ提出する。

  一般的な足場(つり足場・張出し足場等以外)で高さが10mを超え、且つ、組立~解体完了まで60日以上に該当する場合は、労働安全衛生法第88条の規定により、着手30日前までに機械等設置届が義務づけられている。添付書類は、平面図、立面図、断面図、組立図、部材明細書、参画者の資格証明書等であるが、場合により足場の構造計算書の提出を求められる。

  商業地域や繁華街に建つ建物は耐火構造化され、境界線ぎりぎりまで建物を建てる計画で合理的である。施工者立場から考えると創意工夫が必要となる建物となりメンテナンスを考えた施工が要求される。

  当現場では旗状敷地の奥に建物を建て、北面に敷地境界からRC外壁面まで50cmの離れになる面がある。型枠だけでも20cm必要となり残り30cmで足場を組む
事になり且つ、隣地は幼稚園である。安全確保が最優先される。コルビジェの人体モデュール等は存在しない。

  以前、敷地境界から40cm離れの在来RC現場を施工したことがあるが、1枚1枚型枠パネルを建込み、横桟木を次のパネルに半掛けし、セパに塩ビパイプを通し、コンクリート打設後、内部からセパを外し、上部スラブ上から脱型した。脱型後、下部から、抱き足場を組み、敷バタを外しその後シーリングとなる。もちろん外壁面は打ち放しのままとなる。ヘルメットを被り足場のなかで行き来できない構造となる。

  今回は外壁が丸見えとなり以前の様にはできない。隣戸安全の確保も必要となる。提出期限が迫り余裕がない、過去データーを探しアレンジするしかない。近くの現場を覗き見るがクサビ足場ばかりである。親綱を張り、抱き足場とブラケット足場の併用盛り変えしかないのかと考える。頭の中では見たことある足場を模索する。大規模の現場が浮かび挙がるが参考にならない、それでもヒントが隠されていないかと思い出す。

  スカイツリー施工時の現場を遠くで見ていたが、最初は40m程度足場を組んでいた様に記憶する。その後鉄骨部分にドーナッツ状の上下移動する足場が部分的に取付けられていた。たまたま同じ設計事務所が監理していた現場で尋ねるが、担当外とのことでで教えて貰えなかった。設置された足場の創造性とスケールの大きさに感嘆したことを思い出す。

遠目で見るとそれは木に巻きつく鳥篭。

 


by hyu-ga0507 | 2017-08-25 00:01 | Comments(0)

新宿本社、方南町事務所と24年の間、不動産建設業を展開しております。設計・建築・リフォーム・解体・売買・産廃、土地建物のご相談、ご依頼はプロにお任せください!!


by hyu-ga0507