U65、建築工事も進んで行くと様々な書類申請が必要となる。書類は指定様式に必要事項を記入押印し提出するが記入欄の枠幅が決まっている為、文字の大きさで枠内に収まる様に記入する。住所は致し方ないが、困るのは工事件名である。長いものもあれば極端に短いものもある。
通常、(仮称)○○新築工事、(仮称)○○新築計画 等、工事期間中に短期間使用される名称が付けられる。当現場では、文字数20が付けられている。工事着手前から建物名称が決定されていて、その後に[新築工事]が付く為である。
記憶は定かではないが、建物名称として、○○ビルヂング、○○ビル、○○会館、シャトー○○、○○タワー、○○テラス、ヴィラ○○等が一世風靡した様に思う。実際はカタカナ表記もあれば英字表記もある。ここにも流行り廃りがある様だ、○○ビルヂング等は見なくなってきた。
名は体を表すと言うが英語やフランス語で書かれていると読み方から解らない、もちろん意味等知る由も無い。ただ解る事は、施主様が時間を掛け、調べ、意味を持たせ、生まれた名称である事は間違いない。
以前、工事の進捗と共にマンションのビルネームを付けさせて貰ったことがある。我が子に名前をつける様に時間が掛かってしまった。名前一つで入居率が変わる、若気の至りで工事より重い荷を背負ってしまった、その時考えたのは、① 発音しやすく、聞きやすく書きやすい ② 短く、解りやすく覚えやすい ③ 言葉に意味がありカタカナ表記が出来る の3点で考えた。
今現在、元施主様からクレームは来ていない、ビルネームが建物に融合できたのかもしれない、たまには顔だししてくるか、住宅地図で廻りの建物の名前も確認して見ようか、今夜。